犬と猫は一緒に暮らせるのか?

犬と猫はお互いに仲良く一緒に暮らすことができるのか?

犬同士、猫同士でも気が合わず一緒に生活することが不可能な場合もあります。犬と猫を飼ってみたいと考えた時に、同じスペースで穏やかに共存できるのだろうか・・・と、悩むところです。どうしても一緒に仲良く生活できないことが判明しても、命あるものを簡単に、無責任な気持ちで手放すことは決してできません。

犬同士、猫同士の多頭飼いをされている方はよく聞きますが、犬と猫を家の中の同じスペースで一緒に生活されている方はどんな方法で共存させることに成功されたのでしょうか・・・

犬でも猫でも個体で性格は全く違います。

先住犬、先住猫の性格は?他の犬や猫と接したことはありますか?先住犬先住猫の現在の年齢は?

犬は群れで生活する動物ですが、犬種で性格は異なりますし、飼い主と先住犬との関係も大きく関係します。群れで生活する動物だからこそ、先住犬のリーダーは?あとからやって来た動物の順位は明確にできますか?新しく迎えられる犬の性格は?雄同士か?雌同士か・・・色々な因子が重なり合って影響しあって成り立つものなので、一概にこうしたら良いという正解はないと思います。

猫にも同じことが言えます。よく、猫は群れをつくらず単独で行動する・・・と言います。我が家には5匹の保護猫がいます。それぞれ別々の境遇からやって来た猫達です。

5匹の性格はそれぞれ全く違います。また、気の合う猫・・・気が合わずいつまでたっても顔を合わせればシャーシャーやり合う猫・・・猫は群れないと言われているわりにはいつも同じ部屋で過ごしていることが多い猫達もいます。また、猫より犬と仲が良い猫もいます。

猫も犬と同じく、雄と雌では性格が違います。

ただ、犬でも猫でも同じく言えることは、先住犬、先住猫を全て優先すること。後から来た動物を、目新しい存在だから・・・可愛いから・・・と優先させることだけは避けたほうがが良いと思います。

犬と猫の仲良し画像をSNSで見たり、楽しそうにじゃれあっている姿をYouTubeで目にすることがあります。

犬と猫を一緒に飼って仲のいい写真や動画を撮ってみたいけど、そもそも仲良くなってくれるのかが心配になると思います。犬と猫が仲良く暮らせるのかは、端的に言うと相性次第なのです。

犬と猫それぞれの種族としての習性、それぞれの個体の年齢や性格によって共存できるのかが決まると述べたように、ハッキリ言ってしまえば、飼ってみなければわからない・・・無責任なようですが、この一言につきると思います。

ですから、一番の問題は、迎える側の人間の心構えが一番大切になってきます。

もし、迎えたのにいがみ合う先住犬と新入りの姿を目にしたら・・・あなたはどうしますか?

動物達は友達が欲しいなんて思っていたのでしょうか・・・人間が勝手に思っただけかもしれません。

どうして多頭飼いをしたいのか・・・家族の意見は一致していますか?

命ある動物は一回迎えてしまったら、全責任が人間にあります。

犬2頭、猫5匹と生活を共にしていると、楽しいことや、大変なことが毎日盛りだくさんです。毎日7つの命を守るだけで精一杯になります。

良かったことは、小さいことに悩むことが少なくなったことでしょうか・・・

もう一つは、保護猫を迎えた縁で繋がった方達との交流も私にとっては財産です。

人生放り投げたくなっても、7つの命に全責任を負っていることを考えると、ガムシャラに生きることができているのは、この子達のおかげだと思っています。

是非、命の重さに責任をもつことで生まれる新しい生活に踏み出してください。

 

また、犬は主に飼い主に合わせて活動することから昼間に、猫は主に早朝や夜に活動しがちです。活動時間、ライフサイクルが異なっているということも理解しておく必要があります。

テリトリー意識、活動時間といったことを踏まえると、特にこうした種族の違う動物を飼う場合は、同じ部屋にいるだけで仲良しだと言えます。

せっかちだったり、甘えん坊だったり、怖がりだったりと犬や猫にも性格があります。性格はもともとの個体としての性質の部分もありますが、飼い主と暮らしてきて後天的に育まれてきた部分もあります。

一般的に、犬も猫も先住ペットはおおらかでフレンドリーなタイプだと他の動物を受け入れやすいとされています。犬の場合はラブラドールやゴールデンレトリバーなどの大型犬やマルチーズパグなどがフレンドリーな性格とされています。

猫は清潔好きのため犬よりも神経質なタイプが多いですが、その中でもアメリカンショートヘアーやスコティッシュフォールドなどは穏やかと言われています。

性格はこうした先天的な要素と、飼い主と過ごした後天的な要素から作られるので、先住ペットの性格を把握した上で、新入りペットの性格を確認してマッチングできるか検討してください。

犬も猫も年齢を重ねるごとに、新しい刺激に対して鈍感になっていきます。シニアと言われる年齢になると、子犬や子猫の機敏な動きや好奇心のある行動に対応しきれなくなります。

元気いっぱいの子犬や子猫がいる暮らしはシニア犬、シニア猫にとっては騒がしすぎるかもしれません。多頭飼いの目的に「仲良くさせたい」という要素が大きいならば、先住ペットがシニアの年齢時期だとしっかりと検討した方がいいでしょう。

またシニアになる前に迎え入れるとしても、年齢差も仲良くなれるポイントなので配慮しましょう。ペットには年齢差による相性もあります。お互い負担にならず仲良く行動できるという点で考えると、4~5歳差ぐらいがちょうどいいと思われます。

犬と猫が仲良くなるには、それぞれが快適に過ごせる「落ち着ける場所」作りがとても大切です。犬は床を中心に生活をし、特に廊下などの狭い場所や玄関などの静かな場所を好みます。

一方、猫は床でも暮らしますが上下運動を好み高い場所でくつろぐ習性があります。キャットタワーや棚の上やクローゼットの上など家の中での様々な場所がリラックススペースになります。

犬と猫を飼う場合は、犬から追いかけられても大丈夫なように、猫に「逃げ場所」を確保しておくようにしましょう。特にお気に入りの高い場所にはクッションやファブリックを置いて、ここは安心なスペースだと猫にわからせるようにするといいでしょう。

また同居したての頃は、新入りペットはケージに入れて飼うようにしましょう。明確に仕切られたケージがあることで、先住ペットも新入りペットも安心できます。

ストレスがお互いに溜まらないようにするためだけではなく、健康面から考えても食事は別々の場所で落ち着いて食べられるようにしましょう。犬は一度で食事を完食することが多く、猫は少しずつ食べる習性があります。

犬は猫の残しているフードを食べることがよくあるので注意が必要です。こういった事が続くと、猫は毎日の食事が十分に摂れず栄養が不足し、犬は食べ過ぎでカロリーオーバーになりかねません。

飼い主は与えられたフード以外を食べないように場所づくりをする必要があります。例えば猫のフードは犬の手に届かない高い場所にする、食事の場所を別々の部屋にする、お互いケージに入れて食事する、といった方法が有効です。

犬と猫の仲の良さはそれぞれの性格の組み合わせ、つまり「相性」で決まります。相性が合わないとお互いどんどんストレスが溜まっていきます。どちらか一方でもストレスがかかっていると、同じ部屋で暮らしているだけで体調を崩しがちになります。

飼い主は犬も猫もデリケートだということを理解しておきましょう。相性が合わないなと思ったら、無理に改善しようとせずひとまず別の部屋で隔離するのがおすすめです。

過剰に我慢させるとストレスで食事を摂らなくなることもあるので注意が必要です。お互いの存在を臭いや声、気配で認識しつつリラックスしてきたら、ゲージ越しで顔合わせをやり直すなど時間をかけた方がよいでしょう。

お互いが安心できる距離を越えないように、無理をしないことが大切です。

犬と猫が仲良く一緒に暮らすためには、それぞれの習性や性格を理解しておくことが大切です。先住ペットが犬か猫かどちらか、年齢差がどれくらいあるかなど組み合わせ次第で相性も変わってきます。

早く仲良くなって欲しいという飼い主の気持ちを抑えて、まずは犬も猫もどちらともが快適に暮らせる環境を作るようにしましょう。犬と猫のお互いがゆったりとリラックスして暮らしていれば、あとは時間をかけながらその距離感を少しずつ縮めていくようにしてください。

焦らずゆっくりと「人間のペース」ではなく「犬と猫のペース」で仲良く暮らすようにしましょう。