去勢・避妊手術について

去勢・避妊手術の必要性

「避妊手術」「去勢手術」とは・・・

動物保護団体や譲渡先で、保護犬や保護猫を譲渡する際に必ず確認される条件として提示されるものです。

なぜ「避妊」「去勢」手術が推奨されるのでしょうか・・・

家の中で飼育するのに・・・と思われるかたもいらっしゃるかもしれません。

まず、具体的に「避妊」「去勢」手術について・・・

メスに行う手術が「避妊手術」です。これは卵巣と子宮を切除する手術のことです。

オスに行う手術を「去勢手術」といいます。これは精巣を切除する手術のことです。

手術が推奨される理由はなぜでしょうか・・・

保護猫・保護犬の譲渡先では、条件として提示されますが、最終的にするかしないかは飼い主の任意になります。

飼い主の手術にたいしてのとらえ方は10人いれば10人が異なる考えを持っています。

手術をするべきか・・・自然の摂理に従うべきか・・・の参考になればと思い手術を受けるメリット・デメリットについて少し述べてみたいと思います。

手術を受けるメリット・・・1番のメリットは、”望まない妊娠を防ぐことができる”ということです。多頭飼育の環境で繁殖を希望されないのであれば、手術をすることで知らないうちに頭数が増えてしまい、金銭的にもお世話をする時間や労力も今まで以上にかかってしまうため、今いる子達に十分な愛情を注ぐためにも手術をすることをお勧めします。

また、”病気の予防になる”というメリットもあります。メスの場合、「卵巣腫瘍」や「子宮蓄膿症」などの病気を予防することができます。オスの場合は、「精巣腫瘍」や「前立腺肥大」「肛門周囲脳症」などの病気を予防することができます。

”トレーニングがしやすくなる”  ”発情に伴うストレスや興奮を防止できる”

手術を受けるデメリット・・・

”妊娠させることができなくなる””術後に太りやすくなる”・・・ということがあります。

術後に太りやすい体質になることを予防するための避妊・去勢後のフードもありますので獣医さんに相談してみるといいと思います。

”お金がかかる”という点は、だいたい4~5万円と言われています。ただ、保護猫や保護犬の場合、市町村によっては助成制度のある地域もあります。動物病院や、市町村に問い合わせてみてください。

まだまだメリット・デメリット、様々な意見があると思います。迎え入れる犬や猫のことを真剣に考えているからこその前向きな意見交換が必要だと思います。

譲渡先の保護団体などでは、納得がいくまで相談にのってくれると思いますので、一度、自分の思いを聞いてもらうのも良いのではないでしょうか。

最後に、1番大切なことは、家族として迎え入れる保護猫・保護犬が安心して最後まで過ごせること・・・以前の過酷な生活に二度と戻らないと約束された一生を送れるように・・・

保護猫や保護犬の幸せになれる迎え方について、ご家族と話し合う良い機会だと思います。

命を安心して委ねることができる家族が少しでも多くみつかることを切に願っています。