保護猫や保護犬を迎える時の準備

迎える時の準備と心構え

犬と猫では準備するものや心構えが少し異なります。

・犬を飼い始める時に費用がかかるもの・・・首輪・リード・食器(水を入れる容器と食事を入れる容器)・ケージ(サークル)←ケージやサークルを用意することは犬の習性からもわかるように、身を守るための安全領域を持つ習性からも必要です。「檻」のイメージがあるために可愛そうと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、「安全領域」という意味からもとても大切なものです。サークルとケージの違いは、サークルは側面のみが柵で囲われたハウスです。ケージは、床と屋根がついたハウスです。どちらにもメリット デメリットがありますので、迎える犬の特徴や大きさを考慮して選ぶ必要があります。ケージやサークルの使用法で決してしてはいけないことがあります。ケージやサークルは彼らを閉じ込める檻ではありません。犬に罰を与える目的で使用するとケージやサークルに入ることを嫌がったり、怯えるようになります。これでは「安全領域」や飼い主との信頼関係を築くことができません。・クレート←クレートは移動の際にいぬを安全に運ぶために必要になります。動物病院に連れて行く時や、災害で避難をする時などに必要になります。・ベッド・ブラシ・爪切り←爪切りに自信がない方は動物病院やトリミングの時にしてもらうのも良いと思います。ただ、足に触る練習をすることも大切です。警戒心の強い子は、足に触られるのを極端に嫌がる子もいます。遊んでいる時などに足の裏を軽く触ったりして普段から慣れさせることが必要です。

犬を飼うと日常的に費用がかかるもの・・・食事・トイレシート・おやつ・おもちゃ・シャンプー・トリミングなど

犬を飼うと定期的に費用がかかるもの・・・狂犬病ワクチン接種・混合ワクチン接種・ノミダニ予防薬・フィラリア予防薬(5月~11月)・健康診断(8歳を過ぎた頃から年に1度受けることをで大きな病気になる前に予防することができます。お誕生日月に健康診断をするのがお勧めです。

猫を飼い始める時に費用がかかるもの・・・食器・ケージ・キャリーバッグ・ベッド・ブラシ・爪切り←猫の爪切りが難しいと感じる方は、動物病院に相談してみると良いかもしれません。

猫を飼うと日常的に費用がかかるもの・・・ごはん・猫砂(トイレシート)・爪研ぎ←ダンボールで手作りされる方もいます。・おやつ・おもちゃ・シャンプーなど

猫の場合定期的に費用がかかるもの・・・混合ワクチン接種・ノミダニ予防薬・健康診断←8歳を過ぎた頃から1年に1回の健康診断をすることで病気の予防や早期発見につながるのでとても必要です。

これだけではなく、犬も猫も共通で費用がかかるものとして、去勢・避妊手術はもちろん、病気やけがをした時の医療費も想定しなければなりません。

また、もし賃貸に住んでいる方は、ペットを飼っていいか承諾が必要です。ペットを飼うことで家賃や敷金に条件がつけられるかもしれませんので、まずは確認をしてみてください。

今は家の中で飼育することを条件にあげる方や団体がほとんどです。室内で飼うということは部屋を汚されたり、抜け毛が飛散したり、床や壁を囓ったり、引っ掻いたりしてボロボロにされることも少なくはありません。ある程度部屋が汚されたり壊される可能性があることも覚悟をしておく必要があります。

保護犬や保護猫は劣悪な環境で飼育されたり、野良犬 野良猫として保護されるまで厳しい生活をしながら生き抜いた子達もいます。はじめから人に友好的ではなくとても警戒心の強い子もいます。気長にその子のペースで迎え入れていくのはとても大変なことです。しかし、少しずつ心を開いてくれる経過に幸せを感じる醍醐味は経験した人にだけ与えられる幸せな経験です。

一つの命に責任をもつということは、費用と時間をその子にかける決心と覚悟が必要です。

その子の命に一生、責任をもつという覚悟ができたら家族として暖かく迎え入れてください。生まれてはじめての安心できる環境に雪解けの時期・・・そして暖かい春の日差しのような毎日を終生おくれるように手を差しのべてくださることを願っています。